停車場

停車場とは、旅客駅や貨物駅、信号場及び操車場の総称です。簡単に言えば分岐器のある場所のことですが、分岐器のない旅客駅を停留場と呼んで停車場と区別する場合があるようです。

停車場の定義 †

• 省令による定義
  国土交通省令第九六号「鉄道に関する技術上の基準を定める省令(平成一六年一二月二日改正)」に於いて、停車場は「駅、信号場及び操車場をいう。」と定義されている。
   

当サイトに於ける停車場の定義 †

当サイトのATSの記述に於いて「全駅」「全ての駅」と記す場合、信号場及び操車場を含める場合がある。また、絶対信号機が設置されていない閉塞中間駅(停留場もしくは停留所)を含めない場合がある。

停車場の種類 †

駅 †

国土交通省令第九六号「鉄道に関する技術上の基準を定める省令(平成一六年一二月二日改正)」に於いて、駅は「旅客の乗降又は貨物の積卸しを行うために使用される場所をいう。」と定義されている。一般に旅客が利用するものを駅、貨物のみを扱うものを貨物駅と呼ぶ。

• 閉塞中間駅
  分岐器のない駅を指して閉塞中間駅と呼ぶ場合がある。絶対信号機が有るものと無いものがある。法令上の定義は不明である。
  • 停留場
    閉塞中間駅を指して停留場と呼称する場合がある。(旧)地方鉄道建設規程に分岐器がある駅を「停車場」、ない駅を「停留場」とする規定があったとされるが未確認。鉄道事業法施行規則や軌道・索道関連の法令には現在も停留場という単語が使用されているが、その明確な定義は不明である。
  • 停留所
    閉塞中間駅のうち、絶対信号機が設置されていない駅を指して停留所と呼称する場合がある。軌道関連法令では現在も停留所という単語が使用されているが、ここで言う一般鉄道に於ける「停留所」の法令上の定義は不明である。また、「停留場」と「停留所」の使い分け方についても定かではない。

信号場 †

• 信号場(国鉄・私鉄)
  国土交通省令第九六号「鉄道に関する技術上の基準を定める省令(平成一六年一二月二日改正)」に於いて信号場は「専ら列車の行き違い又は待ち合わせを行うために使用される場所をいう。」と定義されている。

• 信号所(国鉄)
  (旧)日本国有鉄道建設規程に「信号場は構内を有するが信号所は構内をもたない」旨の注記があったとされるが未確認。信号所は停車場(駅、信号場、操車場)の構内に設置される。大きな停車場では複数以上の信号所が設置されることがある。

• 信号所(地方私鉄)
  地方私鉄では信号場と同義語として使用されている場合がある。これは国鉄が日本国有鉄道法、地方私鉄が地方鉄道法の管轄下であったため、用語の統一が不徹底であったためと思われる。

操車場 †

国土交通省令第九六号「鉄道に関する技術上の基準を定める省令(平成一六年一二月二日改正)」に於いて、操車場は「専ら車両の入換え又は列車の組成を行うために使用される場所をいう。」と定義されている。具体的には貨車の入換えを行なう貨物ヤード(貨物駅を除く)や車両基地(車庫)などがこれに該当すると思われる。

停車場の構内 †

停車場内を指して構内と呼ぶが、法令上の定義は不明である。国土交通省令第九六号「鉄道に関する技術上の基準を定める省令(平成一六年一二月二日改正)」に於いて次の定めがあり、停車場内と停車場外について明確な運転取扱いの区別があるが、全ての駅が構内を有するか否かは不明瞭である。

• 第二条　定義
  十三　列車　停車場外の線路を運転させる目的で組成された車両をいう。

• 第九十七条　停車場の境界
  停車場内外で運転取扱いを異にする場合は、容易に認識することができる方法により、停車場内外の境界を示さなければならない。

• 第九十八条　停車場外の本線の運転
  車両は、列車としてでなければ停車場外の本線を運転してはならない。ただし、車両の入換えをするときは、この限りでない。

• 第百一条　列車間の安全確保
  列車は、列車間の安全を確保することができるよう、次に掲げるいずれかの方法により運転しなければならない。ただし、停車場内において、鉄道信号の現示若しくは表示又はその停車場の運転を管理する者（管理する者があらかじめ指定する者を含む。）の指示に従って運転する場合は、この限りでない。
  一　閉そくによる方法
  二　列車間の間隔を確保する装置による方法
  三　動力車を操縦する係員が前方の見通しその他列車の安全な運転に必要な条件を考慮して運転する方法
  ２　救援列車を運転する場合又は工事列車がある区間に更に他の工事列車を運転する場合であって、その列車の運転の安全を確保することができる措置を別に定めたときは、前項の規定によらないことができる。

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