ATS-SW形の概要
ATS-SW形はATS(自動列車停止装置)の一種であり、改良形ATS(ATS-Sx型)の一種であり、またATS-ST型の一種である。JR西日本が使用しているATSで、基本的にはJR東海が開発したATS-ST形をほぼそのまま導入したものである(一部機能省略)。1991年(平成3年)に運用を開始したが、車上時素方式の速度照査機能の付加は1994年(平成6年)以降であると思われる。
JR西日本は在来線の運転保安設備としてATS-SW形およびATS-P形を導入しているが、その大半の路線(在来線の90%以上)に於いてATS-SW形が設置されている。また、拠点P型のATS-P形路線の全てに併設されており、全線P型のATS-P形路線についてもその一部(特に貨物列車の運用がある路線)にATS-SW形が併設されている可能性がある。
ATS-SW形の速度照査はATS-ST形と同様に車上時素方式(車上タイマー方式)であり、ATS-SW形の地上子を設置することにより分岐器および曲線に於ける速度照査が可能である。ATS-SW形の速度照査の仕組については速度照査の方式・車上時素方式を参照のこと。
- 分岐器に対する速度照査
尼崎事故以前に於いて設置されていたことが確認されているが、設置数は不明である。福知山線の尼崎〜宝塚間においては尼崎駅構内の1箇所にのみ設置されていた。
- 曲線に対する速度照査
- 尼崎事故以前
尼崎事故以前に於いて、JR西日本の在来線の曲線での速度照査地点は計17箇所であった。福知山線の尼崎〜宝塚間においては設置されていなかった。
- 整備後
2006(平成18)年3月28日時点に於いて、1274箇所に設置されている。
- 問題点
ATS-SW形による曲線での速度照査では、一般車輌と振子車輌の照査速度は同一である。JR西日本では安全に問題はないとしているが、一般車輌による制限速度の超過を完全には防止できないことになる。
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